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QMS定着への奮闘日記

No.27 同じトラブルを起こした問題の本質…‘力量の担保’のあり方

2010年 9月30日

 先週ある事業所で、お客様機器(ロードセル)を壊すトラブルを起こし
  てしまった。
  状況・経緯は、今年2月に他事業所で起こした「ロードセル破損」と
  全く同じ…

  その際、様々な対策を講じ、またロードセルの原理から見た「校正の
  基礎」なるドキュメントも作成し、それらを運用することで是正処置を
  図った。   つもりだった…

 しかし、当事者に事実を確認してみると…ロードセルの原理も、
  決められた対策の意味も分かっていなかった…

  本人は「ミスをしている」という自覚以前に、ミスであることも分からずに
  間違って進めた…それによって、今回のトラブルが起きてしまった。

 それだけ、作成したロードセルの「校正の基礎」は、作業者に
  ‘何故、そうするのか’が伝えきれないようなドキュメントだった…

  つまり、2月に講じた是正処置は不完全だったということ。

 また、本部も対策は講じたものの、出先での教育実施確認に留まり、
  作業者がその対策を実現出来る「力量」を維持しているかの確認までは
  していなかった…それが今回の問題の本質。

 「力量」の仕組み・評価指標を定め、これまで運用してきたが、
  その担保については、今回のトラブルに限らず、今後のQMS運用の
  様々な場面で関わってくる問題だろう…

  今回のトラブルで…
  「二度と同じトラブルを起こさない」是正処置を打つことと同時に、
  「力量担保の仕組みを改める」次の段階になったことを気づかされました。

△ No.28 上半期マネジメントレビューで、改めて気づかされたこと
▽ No.26 仕事で「無口」になる理由