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QMS定着への奮闘日記

No.34 当たり前すぎて気づいていなかった‘予防処置’

2010年11月17日

 貴方の部署で日々行っている‘予防処置’は何ですか?」

  先週本部の内部監査が実施された。
  いつもは監査をする立場の私も、今回は監査される立場。
  今回の監査テーマを、監査員がどんな切り口から投げかけてくるのか…
  ワクワクする瞬間。

  そして、冒頭の質問が投げかけられた。

 これまでマネジメントレビューのインプットの一つとして‘予防処置’を分析
  しているので聞き慣れた言葉だと思っていたが、この質問には一瞬戸惑っ
  てしまった…  「日々行っている…???」

  どうやら意図していることは、毎年度末に出している「今期はどんな予防
  処置を講じたか」の話ではなく、普段の仕組みに取り入れている‘予防
  処置’は何か…を問われていた。

 普段そんな発想が薄かったため、意図が分かっても、すぐには浮かばない。
  監査員に「どう解釈するのか」を説明して貰い、校正業務の流れに沿って
  考えてみると…  例えば、

    ①受注後に「標準器がない」という状況にしないための、標準器使用
     計画と確保
    ②校正作業をスムーズに進めるための治具の開発や充実
    ③有効な手順書を維持するための見直しや改訂
    ④次回作業のための申し送り情報の妥当性確認  etc.

 こうやって改めて考えてみると…意外と出てくる。
  しかも普段当たり前にやっていることばかり。

  でも一つ一つ、その仕組みが「何故出来たか…」の背景を思い起こすと、
  どれも「校正業務に支障をきたさないため」に決められたモノばかり。

  それは日常の仕組みの中に取り入れているために、あまりにも当たり前
  過ぎてそれが‘予防処置’の一環なんだという認識が薄かったのだろう。

 ただ「○○をやりなさい」と指摘するだけではなく、「それは××のための予防
  処置なんだよ。○○しないと××を引き起こしちゃうよ。」というアプローチ
  が出来れば、やっている人の意識も、運用の質も違ってくるかも知れない。

  また新たな側面に気づけた内部監査でした。

△ No.35 お客様はどんな‘校正業務’を求めているのか…
▽ No.33 当社の取り組みを「見える化」する