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QMS定着への奮闘日記

No.48 「ルールから外れている認識」を持つのと持たないのでは大違い

2012年3月29日

  私は電車通勤をしている。
   大した意図は無いが、ラッシュ時は「女性専用車両」に乗ることが多い。

   そこに男性が急いで乗り込んできた。
   きっとうっかり間違えてしまったのだろう。それに気づいた彼は次の駅ま
   でとても居場所に困っている風だ。 早くこの場から去りたいだろう。

   同じ車両に乗っている女性達は冷ややかな視線を送り、近くにいる人は
   困惑顔。

   次の駅に着いたとたん、謝るかのように軽く頭を下げ、そそくさと飛び出
   て違う車両に乗り換えていった。

  たとえ故意ではないとしても、「女性専用」というルールから外れてしま
   うことは、その当事者も、周りの人も嫌な想いをしたり、何らかの影響
   を及ぼしてしまうな…と感じた。

   でも、きっと彼は二度と乗り間違えることは無いだろう。

   ルールと云えば、QMSも同じ。
   ルールを守らなかったら…事故に繋がる、お客様に迷惑を掛けてしまう、
   信用をなくす…そんなリスクも予知しながら、ルールとその運用を考え
   てきたつもりだ。

  しかし先日、「校正済みラベルの貼り忘れ」というチョンボが発生した。

   「校正済みラベルの貼り替え」は校正業務のほんの一部分の動きかも
   知れないが、お客様にとっては校正しているのかどうかも分からない。
   計測器の管理面で大変迷惑を掛けてしまった。

   事実関係を追究していくと…なおざりな業務姿勢が明るみに出た。
   しかも、当事者も関係者も「ちょっとした忘れ」程度にしか捉えていな
   い。

   「ルールを守っていない」という認識・危機意識の低さ。そして日常的に
   なっていることを認識していながら指摘していない、責任者の無責任さ。

   あまりにも残念な状況…残念な業務姿勢…とても悲しくなった。

   比べる土俵は違うが、まだ「女性専用車両」に誤って乗ってしまった男性
   の方が、意識的に高いだろう…と思ってしまう程。

  今後社員にはもう一度、仕事をする人の動き・意識について働きかけ
   ていくことになるが、本腰を据えてアプローチしていかなければ!!

   「貴方は仕事の中で、どんな状態になりたいか…」
   それを個人毎に具体的に掘り下げていく作業が、これから始まる。

△ No.49 アプローチの仕方次第で、相手の印象はガラリと変わる
▽ No.47 NKSのQMSの「有効性」って、どう評価するの?