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QMS定着への奮闘日記

No.199 社員の力量アップの工夫は、ちょっとした発想にありました

2017年3月30日

  毎月実施している業務品質討議会(所謂、内部監査)で、事業所か
   らこんな声がよく挙がります。
    「作業者資格がなかなか取れない」

   確かに私が入社した20年前に比べると、資格取得のシステムは厳格
   になりました。現行の資格取得の流れはこう。

   shikakustep.jpg
    (正直言って、私の頃はこんなに厳しいステップは無かった…)

   2つのプロセスで、業務担当G長の判断が入るので、そこをクリア
   するのは大変かも知れないけど、認定された社員には、安心して
   作業を任せることが出来ます。

  で、何故「なかなか取れないのか」…

   「知識力」の教育・訓練は、社内に技術資料が揃っているので、計
   画を立てて、いつでも実施可能。

   でも「技術力」の教育・訓練は、社内に対象の機器があればすぐに
   実施出来るのですが、無ければ機会を待たなければいけなかった。

   「社内にある測定器はいろいろ工夫して、OJT教育に利用したらいい
   よ~」と働きかけてはいたけれど、

     ・標準器を使って壊したら、迷惑を掛けるかもしれない…
     ・借用するにはコストが掛かる… etc.

   「OJT教育をするための実機の手配・確保は大変なんです」
   事業所はいろいろ心配していたこと、工夫に苦労していたことに、
   やっと気づかされました。

  そこで会社が打った手「OJT教育用測定器を用意する

   標準器とは別に、全社的に作業頻度が多い計測器を購入(58台)
   「OJT教育用測定器」と位置付け、事業所に貸し出しできる仕組み
   を作りました。

   事業所から借用依頼のあった「OJT教育用測定器」をセットにして、
   本部から送り、事業所でOJT教育をする。

   ojtsokuteiki.jpg


  すると、効果覿面!

   運用を始めて3ヶ月が経過しましたが、各所積極的に使用して、作
   業資格者に認定された社員が一気に増えました。

   「そんな簡単なことで…」と思われるかもしれませんが、そんな発想
   がこの20年無かったこと、そんな簡単なことが大きな改善に繋がる
   ことを学びました。

   コストは掛かりますが、社員の資格が増えることは、会社として大き
   なメリットです。
   これからも「OJT教育用測定器」を充実しなければです。

  そして…少しでも事業所の助けになればと、合宿免許みたいな感
   じの、事業本部主催「資格取得ための合宿教育」を検討中です。
   ワクワクします。

△ No.200 ISO9001:2015年版移行…自信になった工夫「一言で言うと」
▽ No.198 「サービス」とは何か?NKSの本質を学ぶ