教育訓練/ISO力量

力量 評価・教育訓練

QMSを動かすための力量評価と、教育訓練

「力量」に関して規格が要求していることは…

(ISO9001:2008より要約)
(品質に影響がある)仕事をする人の、必要な「力量」を明確にしなさい
その「力量」が持てるように、「教育・訓練」をしなさい
その「教育・訓練」が有効かどうかを評価しなさい

当社が考える力量とは…

「力量がある人を仕事に就かせる」って、何もISOに限った事ではありません。
当社はこれまで、きめ細やかに仕組みを構築してきましたが、それでもトラブルは
起きます。
 どうして…仕事上のトラブルの多くは、「力量」が無いために起きているのです。
逆に云えば…「力量がある人を仕事に就かせている」って云えれば、会社は安心
してその人に仕事が任せられる…
ならば…「力量の有無」は主観ではなく、「これだ!」と客観的な基準で判定
出来れば良いのではないか!!
  仕事をするのに不可欠な知識・技能・資格 etc.
  それを的確に説明出来る、具体的な「事実」や「数字」 etc.

当社が考える「力量」決定の意義

社員の立場からすると…

何を、どうやったら「100点」が取れるのだろう…
何が努力対象で、どうやって到達すれば良いのだろう…
 自分の力量アップの手順が明確になっていること

会社の立場からすると…

仕事における、社員の能力を基本設計しよう
能力評価の「基準」を提供しよう
 これからが、今後の教育訓練の「指針」になる

「力量」を決めていこう

「力量」を決めていく視点

① 必要な知識・技能・資格・要件は何か…
② ①の何を以て、「ある」と確認するか…
③ ①はどれ程、「出来ている」と云うか…
④ ①以外に、重要な要素は何かあるか…
 これらを具体化する事で、「力量」の要素を決めていきます。

「力量」の要素の要件

個人の意欲・精神論に頼らない
  ⇒ 「力量」が客観的に裏付けられること
力量の要素が、事実で説明出来ること
その事実の理解度・達成度が、明確に確認出来ること
理解度・達成度の評価方法が定まっていること
教育・訓練の対象となり、向上が期待出来るモノ

ここまで分かって、すべき事は…

業務で使うドキュメント等の洗い出し
不足ドキュメントの有無と特定
不足ドキュメントの作成
ドキュメント間の整合性の調整・確認
力量項目と、その評価基準の特定
項目の客観的確認方法の決定
項目間のウエイト付け

事例…NKSの「力量」項目と、その「評価方法」

事例…NKSの「力量」項目と、その「評価方法」

「知識・技能」 × 「遂行レベル」 × 「業務姿勢」

「知識・技能」…何があれば仕事が出来るか
「遂行レベル」…どこまでやれば良いのか、どんな資格が必要か等
「業務姿勢」…前向きか/後ろ向きか

当社(営業マン)の力量項目と、評価方法を紹介

力量の根本は、何れの場合も「ドキュメント」になります。
ドキュメント」でも述べましたが、人は社内ドキュメントの‘補完的立場’
社内ドキュメントの内容が的確に説明出来ればOK!
つまり…営業マンの「力量」の一つは、ドキュメント内容の「説明力」
にあると考えました。
しかし、説明の仕方は個人差が有る…そこで、個人差を抑えるために
ドキュメント概念を説明する、必要最小限の「キーワード」を策定。
そのキーワードの理解度を「知識・技能」と置き換え、ロールプレイで
その説明力の「遂行レベル」を確認するのです。
「キーワード」を漏れなく使って説明出来れば、合格。
ストーリー展開や、話の上手い下手は二の次。
まずは、内容の正確さを重視。
そして、どれだけの「知識・技能」を取得したか、またはそれをどれだけ実践
に活かしたかで、「業務姿勢」を評価します。
具体的にどの様に決めたかは、こちらからご覧になれます。
  ≫営業マン(顧客担当課)の力量定義と評価方法

力量評価に大事なことは、手の内を晒すこと

公平に評価する際、重要になるのは「客観性」と「開示性
客観性:評価者の印象や感情ではなく、「出来ている・出来ていない」
     「ある・ない」等Yes/Noで判断出来る、客観的事実であること。
    評価者の主観では、説得性が薄い
開示性:事前に「何を」「どう評価するか」を知らせること。

力量と教育・訓練の関係

力量が決定するとどうなるか…

会社の立場から考えると…
社員の力量/実力が明確になる
「教える」から「力量を保証する」に変わる
力量を保証するための、「教育・訓練」対象が明確
何処まで教育・訓練すればいいか、レベルが明らか
社員の立場から考えると…
自分の「何をしたらいいか」が分かる
自分の力量の「伸ばし方」が分かる
自分の評価のされ方に納得がいく
何を目標としたらいいか、その高さが分かる
目標と実力の差=努力目標が明確になる
自他との位置関係が分かる     etc.
これまで漠然としていた「教育・訓練」の
  「目的」 「目標」 「仕方」がガラッと変わります。
また、現行の教育・訓練の効果を、個人毎に、ピンポイントで保証。

力量は「評価」に繋がる

力量を具体化することで、改めて「教育・訓練」の重要さに気づきました。
それと同時に、どれ位の業務能力を持っているのか、またどんな目標を
掲げ、取り組もうとしているのかが、ハッキリ見えるようになりました。
つまり、客観的な共通基準で、同一ライン上で社員を評価。
【NKSの気づき】
力量は「QMSの動かし方」に直接関係。
と云うことは…力量を評価すれば、社員の
「QMSの取り組み方」と、その「取り組み姿勢」が評価出来るのです。
そして、「評価」とそれに対する「個人報償」をリンクさせることで、動機付け
を図る仕組みを構築しました。