●2012年8月9日
■ 先週から、サービスの実態を観察する「確認担当(品質保証)の力量」の
追究が始まった。<<No.65 校正のプロ集団を検証する‘力量’の追究
実際、これまでの確認担当の仕事はどうだったか…
当初は何とかQMSを定着させようと、該当JOBに必要なドキュメント
はあるか、その記載状況はどうか…のような、プロセスの遂行からアウト
プットされた「ドキュメントそのもののチェック」の色合いが強かった。
では、JOBを確立させるための「動き」の観察はどうだったかというと、
それは個人の力量に任せ、また会社もその進め方は示していなかった。
なのに私は出先の確認担当に「動きの観察」を求める…という矛盾した
状態だったが、当時はリードする術も持ち合わせていなかった。
そのため、ドキュメントの体裁を整えさせることが、確認担当の仕事とい
うような、誤った認識を持たせてしまった節がある。
■ しかし最近多発するチョンボや内部監査の〈改善の種〉の原因を追究して
いくと、確認担当のJOB確立のための‘検証’の質がキーになっている
ことは明らか。
そのため、会社として「確認担当がJOBを確立し決裁するための、確認
する事項と検証の仕方」をキチッと決めることにした。
題して「JOB確立のフォローアップ(検証)表 作成プログラム」
1)「JOB確立のフォローアップ表」の目的の設定
2)範囲→一連のJOBを構成する「プロセス」の決定
3)そのプロセスの品質を実現する「動き」の決定
4)どのように動けば、フォローアップ(検証)が出来るのか… etc.
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■ これらを現行の確認担当グループ長と協議し掘り下げていくと、これまで
の確認担当の弱点の要因が見えてきた。それは…
1)プロセス毎の仕組み、及び「何故そうするか」の目的を知らない。
2)本来「検証する立場」のはずが、単に「チェックする立場」と誤解
していた。
つまりどういうことかというと、確認担当は確認するドキュメント等の不
備・不明点を潰すことに注視してしまい、個々の担当者がアウトプットす
るドキュメントのチェックが「目的」だと勘違いしてしまっていた。
そのため「ドキュメントが有る/無い」「チェック印が有る/無い」など
の確認で終始してしまった。
■ しかし「プロセスの品質(当社のプロセスアプローチ)」で考えれば、
個々の担当者の動きをその責任者が報告とドキュメント等で確認する…
これら主体者の動きや進め方を‘根拠を以て検証する’のが、本来の確認
担当の役割だ。
要は、役割を果たすための「視点・見方」がそもそも違っていた!
これに気づいた時、まさしく目から鱗が落ちたような感覚だった。
■ 確認担当の本来のあり方に気づくのに、なんと10年も掛かってしまった。
何とも情けない話だが、それ以上に本質に気づけた感動の方が上回り、興
奮が止まらない。
信念は定まった。
さぁ、プログラムをキチッと詰めていこう!