●2014年4月17日
■ 先週、認証機関によるISO9001の更新審査を受審した。
当社にとっては良いのか悪いのか…とりあえず所謂‘不適合’という
結果は無かったが、客観的に見て貰った意見の中には、当社のQMS
の弱点だなと思えるモノが幾つか有った。
■ その中の1つに、次のような趣旨のコメントがあった。
「教育を毎月計画しているが、毎月ではなく○ヶ月など、期間の捉え
方を検討してはどうか」
審査員は物腰柔らかく表現してくれたが、私から云わせると「実現が
難しい、または、やりもしない計画を立てたことが拙い」のであって、
原因は「この教育の目的」も考えずにおざなりに立てたことだ。
■ その報告をした時、トップがこんなアドバイスをしてくれた。
「何のために教育をするのか…それは『力量を上げる』ため。
仕事において力量アップに繋がらない教育はあり得ない。」
なるほど…とっても当たり前のことなんだけれども、何か閊えてい
たモノがスッと通った感じがした。
続きを聞いて、更に視野が広がった気がした。
「では、力量とは何か…当社では作業をするための手順書毎の資格を
取ることが『力量』と捉えている節があるが、それはほんの一部。
力量には2つあると思う。
・社会人としての基礎力量…例えば、挨拶や報連相が出来ることetc.
・役割毎の専門力量…校正作業手順書毎の資格etc.
これまで当社は『専門力量』ばかりに目が向いていた。
勿論『専門力量』は必要で、優先的に力量定義と評価方法を確立した。
そのおかげで技術的な心配事は軽減した。
だからこそ見えてきた次の問題は、その人の『見せ方』それが挨拶
だったり、報連相だったり…仕事を実現するための、実に基本的な
振る舞い。
QMSで仕事をするということは、当然仕組みの正確性も問われる
けれど、働く人としての基礎力量が根底にあって成り立つこと。
ならば『NKSで働く人の基礎力量』をキチッと確立する必要がある
んじゃないか。」
■ なるほど、なるほど。
そっかぁ、これまで「なんでこんな常識的なことまで注意しなきゃい
けないの?」と苛立つこともあったけど、それは社員としての基礎力
量がハッキリしていなかったからだ。
共通言語を持たず、互いの感覚だけで議論するから解決しなかった
んだ。
ということで、改めて「力量の基本概念」から整理し直すことになった。
その考え方は…また次回以降で。