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QMS定着への奮闘日記

No.211 社内留学は「自分を振り返る」場にもなっているようです

2017年10月5日

  何度かご紹介しています「社内留学:3日間の事業本部体験」も
   スタートから半年が過ぎました。

   留学生である各事業所の責任者には、事業本部の仕事を知っても
   らうと同時に、日頃の活動から解決したい悩みや「こうなったら
   もっといいのに…」と思っていることを【改善企画案】として
   持ち込み、全社で使える仕組み作りをしてもらっています。

  先日来たA責任者からは、下記のような悩みが挙げられました。

   「自分以外のメンバーやパートさんでも、使用する標準器の手配・
    確保が出来るようにしたい

   問題の背景には、主力メンバーの異動や若手社員の力量不足等から
   A責任者が全てを抱えている。そのため業務が円滑に進まない。

   この状態を解決するために、「誰もが作業で使用する標準器を手配・
   確保出来るような手引きを作りたい」というものでした。

  上記のような問題は、A責任者の事業所に限った話ではないかもし
   れないと思い、具体化しようとしましたが、
   問題の原因を様々な角度から突き詰めていくと…手引きだけでは
   解決出来ない、A責任者の本質的な問題が見えてきました。

     「メンバーに依頼出来ない自分がいる」

  この状態を見たトップから、

   「持ち込み企画は一度置いて、この機会にこれまでのA君の“リー
    ダー振り”を振り返ってみてはどうか」

   とのアドバイスもあり、A責任者は思いのままを挙げました。

   【A責任者の思い(一部)】
     ・思ったことをストレートに伝えていなかった。
     ・日常の悩みをオープンに出来なかった。
     ・相手の顔色を窺ってしまい、部下に具体的な指示が出来な
      かった。
     ・部下に格好いいところを見せようと、格好つけていた。
     ・部下に仕事を振って貢献の場を作ってやれていなかった。
     ・自分も若手の時、「もっと仕事を振ってくれ」って思ってい
      たのに…

     ・どうせ悩むなら、言いたいことを言って悩んだほうがマシだ。
     ・後先を考えすぎず、まずは今思っていることを発言しよう。
     ・すぐには変われないかもしれないけど、自所に帰ったら朝礼
      で、今回の事をみんなに発表して、これからの自分の振る舞
      いを宣言します。

  当初の改善企画とは全然違うカタチになりましたが、
   A責任者自身が「仕事に対する自分の姿勢」を見詰めなおし、
   学ぶ機会となったようで、とても清々しいスッキリした顔をしていま
   した。

   その姿を見た私達もとても嬉しく、心が温かくなりました。

  A責任者が今回宣言したことを実現すれば、きっと当初の悩みは、
   近い将来解決するのではと思います。

   A責任者のこれからのリーダー振りが楽しみです。

△ No.212 荷物が届いているのに誰も開封しない!?
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